導入事例
京浜急行電鉄株式会社 様
イベント専用H Pを作り、告知にフル活用


- 【業種】
- 交通/不動産/レジャーサービス/流通 その他
- 【ご担当者】
-
人財戦略部 健康管理センター
健康管理センター所長 櫻井倫明様(写真左)
保健師 加藤由美子様(写真右)
RenoBodyウォーキングイベントサービスをご導入いただいている企業ご担当者にお話を伺うインタビューシリーズの第14回目です。
京浜急行電鉄株式会社様にはRenoBodyウォーキングイベントをこれまで2回ご利用いただいております。直近で2024年10月に10日間開催され、フォトコンテストも積極的にご活用いただきました。イベントの期間を10日間に設定された意図や、告知の際に工夫された点、実施時の様子について伺いましたので、ぜひご参考にしてください。
[取材日:2025年1月22日/インタビュアー:小野瑛之]
目次
健康経営の方針とこれまでの状況について
―御社にとっての「健康経営」とは何でしょうか?大事にされている点、テーマがあればご教授ください。
櫻井氏:当社は鉄道・バスなどの公共事業をメインにしている企業として、従業員の健康は安全・安心な輸送を行っていくうえで必須であると考えています。社員一人ひとりに自分の健康について考えてもらい、「健康経営」を従業員一丸となって取り組むべき課題ととらえ、推進しています。
加藤氏:業務によっては交代勤務・不規則勤務となりますので、食事・睡眠などについても課題と考えております。
―御社でこれまで実施されている健康経営に関する取り組みを教えてください。
櫻井氏:健康管理センターにおいては、健康診断を受診し、問題がある方は再検査・精密検査を受診するようお知らせを出してフォローし、行ってない人には催促をするという一連の基本的な仕事があります。
そのほかに、ヘルスリテラシーを学ぶ「健康サポートセミナー」、管理職に対してメンタルヘルスの取り組みや対応について学ぶ「ラインケアセミナー」を実施しています。
また、コロナ禍以前は「スポーツフェスタ」と称した運動会を、グループ企業も含めて取り組んでいました。今年1月から復活するのですが、今回は屋内でリレーや綱引き、玉入れなど行う予定です。
加藤氏:社内の広報が「スポーツフェスタ」の出場チームに取材をしておりまして、綱引きチームでは「ガチで勝ちに行く」と言っているように、社内でかなり盛り上がりつつあります。
櫻井氏:セミナーだけでなく、このような「盛り上げ企画」も行なっています。

―セミナーなどの参加者数はどのぐらいですか?
櫻井氏:やり方によりますね。例えば本社の場合はそれぞれパソコンがあるため、オンラインで実施できます。現場勤務はパソコン環境がないため、月に1回実施する教習の時間というものがありまして、その時にウェビナーで作成したセミナーの内容をDVDに録画し、視聴してもらっています。この場合、強制的ではないですが、全員が受講できるので、ほぼ100%の参加率になっています。
加藤氏:全従業員を対象にした「健康サポートセミナー」に関しては、受講率がかなり高いですね。
―RenoBodyご利用前のウォーキングイベントの取り組み状況について教えていただけますか?
櫻井氏:グループ企業内のイベント会社に企画・運営を依頼し、職場でチームを作り、歩数を競う形式で実施していました。
コロナ禍により中止が続いておりましたが、再開することになり、自前で運営できるものはないかと探している時にRenoBodyを見つけました。ですので、事務局機能などを「うまく自前でできるか」が選定のポイントになりました。
RenoBodyウォーキングイベントを実施して
イベントを、運動をはじめる「きっかけ」作りに
ーウォーキングイベントを1カ月前後続ける企業様が多いのですが、実施期間を10日に設定された意図を教えてください。
櫻井氏:当社ではウォーキングイベントを「きっかけづくり」と捉えています。
運動をはじめる一つのきっかけとするならば、10日間イベントに参加して、その後は自発的に続けてくれたらいいなという思いがあります。
加藤氏:「イベントをきっかけに運動を始めた」と回答した方が一定数おりますので、運動に対するハードルを下げ、きっかけづくりを提供できていると思います。
ーウォーキングイベントの概要を教えていただけますか?
加藤氏:目標を一日平均歩数8,000歩と設定し、チャットやフォトコンテストで普段は違う職場で働く京急の仲間たちとアプリを使ってのコミュニケーションを楽しみながら、目標達成を目指すこととしました。
この目標歩数の8,000歩が絶妙と高評価でした。「無理している感が強くなく、このくらいたまには歩こうという気になる」「意識して歩かないと届かないけど、少し頑張れば達成できる!」などのコメントをいただきました。
体調がよくなった方もいらっしゃり、特にそういう方は「今後も続けます」とおっしゃっていましたね。
イベント専用ホームページを作成し、告知に活用
ーイベントの告知はどのようにされましたか?
加藤氏:当社ではメール環境がある方・ない方、また業務によってはスマホを持ち歩けない方がいるなど、情報の伝え方がすごく難しいんですね。
ですので、イベント用のホームページを独自に作りました。無料で作れるホームページをベースに素人の私が作っているので、見にくいと評判ですが(笑)。ただ、申し込みやルールなどすべての情報がまとめてあるので、メールの一斉配信でカバーできない方にも届く形をとっています。ホームページはイベント専用なので、イベント募集期間や開催期間中は公開設定にしています。

櫻井氏:今回、当社の社長や人事担当常務をはじめ、役員の方々にも声がけをして、参加もしていただきました。積極的に周囲に声をかけてくださったので、参加者数が増えたこともあり、上司、管理監督職の影響の大きさを実感しました。
また、会社だけでなく労組の方も協力してくださいました。
加藤氏:社長も楽しんで、参加されたようですね。
抽選のインセンティブを設け、公平さに配慮
ーインセンティブはどのように決められましたか?
櫻井氏:やはりインセンティブを決める際は、多すぎず、少なすぎないのはどのぐらいなのか悩みました。
結果、期間中1日平均歩数8,000歩以上の参加者に記念品を用意し、Wチャンスとして抽選で50名に3,000円の商品券、フォトコンテスト上位入賞者から佳作入賞者の計12名に健康関連グッズを贈呈することとしました。
加藤氏:商品券3,000円分としたのは、「ちょっとしたものが買える臨時収入的な金額」という点では、ありなのかなと考えています。
参加者の中には、1日2万歩10日間コンプリートという方が何人かいたので、順位だとどうしても偏ってしまいます。歩数を競うのではなく抽選で良かったというコメントもいただいておりますね。
ーフォトコンテストの入賞者に贈呈された健康関連グッズは、具体的にはどのようなものを進呈されたのですか?
加藤氏:この秋のフォトコンテストはテーマを「意外な発見」として開催しました。
1位は「fitbit」、2位は「血圧計」、3位は「冷触感ゲルまくら」、他に「防水スマホケース」などを用意し、イベント用のホームページに記載しました。
このホームページに応募いただいた画像データを移植して、投票を元に結果発表のコーナーも用意しました。グループ全体に配る広報誌があるのですが、そちらにも取り上げていただきました。
イベントについて掲載された広報誌
寄付を参加者の「歩く」モチベーションに繋げる
ー今回、イベントと連動して寄付もされたとのことですが、どういった経緯があったのですか?
櫻井氏:自分の歩いた歩数が寄付につながるのは歩く人のモチベーションになると聞き、我々もやってみようということで取り入れました。ちょうど同じ時期に当社で「移動式子ども食堂」を活性化するNPO法人などに寄付するというクラウドファウンディングを行なっており、参加者が歩いた総歩数38,145,441歩の1%にあたる381,454円をそこへ寄付しました。
加藤氏:今回、告知ポスターでも寄付についてうたっておりましたので、イベントに参加した理由に「歩いた分だけ寄付されるから」という方もいましたね。

運営側がチャット投稿へのハードルを下げ、積極的に活用
ー「RenoBodyウォーキングイベントサービス」を活用して特に良かった点があれば教えてください。
加藤氏:チャットの機能が良かったです。私が事務局として毎朝「みなさん、おはようございます」からはじめて、私が飼っている猫の写真を貼るなどたわいもないメッセージを送っていたんですが、実際お会いした時に「うちも猫いるんですよ」と会話が生まれたりもしました。
チャットグループとしては、「京急グループ」という形で参加者全員向けに作ったので、職場も会社も違う仲間が励まし合うという形でした。
ー参加者が今回356名ということで、大人数のグループでしたが、みなさん投稿は積極的にされていましたか?
加藤氏:結構、投稿はありました。1回目より今回の2回目の方が多かったです。メンバーの偏りはどうしても出てきてしまいますが、「投稿してないけど、見ているよ」という方もいらっしゃいました。
チャットのチェック状況としては、「時々」という方が半数、「毎日」という方が4分の1以上でした。
ーチャット機能は人数が多いと投稿するのが運営側だけになってしまうという企業様からのご相談も多いのですが、チャット使用への呼びかけなど工夫をされたのでしょうか?
加藤氏:私がたわいもないことも呟いているのが、呼び水になり、投稿のハードルを下げていたように思います。
櫻井氏:写真も、フォトコンテストだけでなく、チャットへもあげる人がいましたので、何を投稿しても良いという雰囲気を作ると良いのかもしれないですね。
ー本日は、ありがとうございました。
取り組みのポイントまとめ
【実施期間】
→ウォーキングイベントは運動をはじめてもらうための「きっかけ」提供の場として位置付け
【告知・お知らせについて】
・専用ホームページの二次元コードを記載したイベントポスターを作成し、各職場へ配布
・社長、役員、管理職の協力を仰ぎ、参加を呼びかけ
・イベント開催結果について、イベント専用ホームページのほか、広報誌に掲載
【イベントについて】
→業務上スマートフォンやスマートウォッチを携行できない社員を考慮
・フォトコンテストを同時開催し、コミュニケーション活発化の一環として活用
・チャット機能はイベント参加者全員で1つのグループとして利用
→運営側が日常についてなどたわいないメッセージを投稿することで、チャット投稿へのハードルを下げる
【賞品について】
Wチャンスとして抽選で商品券3,000円を贈呈
→総歩数の順位で決めるのではなく抽選にすることで公平さを担保
・同時開催のフォトコンテスト入賞者に健康関連グッズを贈呈
→「fitbit」「血圧計」「冷触感ゲルまくら」「防水スマホケース」など