健康経営優良法人2025の申請開始!新たに加わった設問「PHRの活用促進」とは?

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「健康経営優良法人2025」および「健康経営銘柄2025」の申請受付が8月19日に開始しました。申請の締め切りは、大規模法人が10月11日(金)、中小規模法人は10月18日(金)で、申請から認定までのスケジュールはほぼ例年通りですが、申請に必要な令和6年度健康経営度調査および認定申請書において一部改定が入っています。
今回は「健康・医療新産業協議会 第12回健康投資WG」で示された指針を元に、健康経営度調査に新設された「PHR」について解説します。

令和6年度の健康経営度調査に新設されたPHRとは?

第12回健康投資WGにおいて、令和6年度健康経営度調査および認定申請書の改定ポイントが大きく3つ挙げられており、大規模と中小規模で以下の変更点が加えられました。

【出典】経済産業省 商務・サービスグループ ヘルスケア産業課「健康・医療新産業協議会 第12回健康投資WG」

「健康経営の可視化と質の向上」「新たなマーケットの創出」「健康経営の社会への浸透・定着」という3つの項目に沿ってそれぞれ設問が新設・拡充されています。
なかでも注目したいのが改定のポイント1に記載された「PHR活用促進」の新設です。

・PHRとは
PHRは”Personal Health Record”の頭文字をとった略称で、直訳すると「個人の健康記録」になります。この言葉が示す通り、PHRは個人の健康・医療・介護などに関する情報を収集したデータを指します。
PHRとして活用できる健康医療情報は以下の項目になります。

PHRとして活用できる健康医療情報

【出典】令和4年6月経済産業省 商務・サービスグループ「事務局説明資料〜未来の健康づくりに向けた取組の方向性〜」

健診や診療履歴、処方箋など、これまで各機関でバラバラに存在していた情報が一元化され、医療や介護の現場で共有できるようになります。
また、PHRのサービスを展開する事業者を介することで、個人が取得する体重や血圧、食生活といった健康状態のライフログもまとめることが可能になります。

PHRの全体像と事業者団体の役割

【出典】令和4年6月経済産業省 商務・サービスグループ「事務局説明資料〜未来の健康づくりに向けた取組の方向性〜」

・PHR導入のメリット・デメリット
PHRの導入により従業員一人ひとりの健康に関する意識が高まり、ヘルスリテラシーの向上に繋がります。また、各医療機関の間で健康データが共有されるため、最適なヘルスケアを受けられるようになります。
PHRを導入する事で得られるメリットは多々ある一方で、課題もあります。
一番に挙げられるのは、個人情報の流出の懸念です。PHRには、一部個人情報が含まれています。不正アクセスなどにより情報が漏洩すると大きな被害を被る可能性があるため、万全なセキュリティ対策を施す必要があります。
PHRのデータはクラウド上にて管理されているため、インターネット環境やデバイスは必携です。サービスを活用するためには、相応のITリテラシーが必要になります。

何を問われる?新設問「PHRの活用促進」について

令和6年度の健康経営度調査で新設されたPHR活用促進に関する設問は以下の通りで、「健診結果」や「ライフログ」を取り扱うサービス導入の有無を問う内容になっています。

【出典】「令和6年度 健康経営度調査」より抜粋

注目すべき点がQ43に続く以下の設問です。SQ1では情報セキュリティ対策の有無、SQ2ではPHRで得られた集計データを分析し健康経営の施策に役立てているかを問う内容になっています。

【出典】「令和6年度 健康経営度調査」より抜粋

特にSQ1の設問は、PHRのデメリットである情報漏洩の懸念に繋がる設問なので、令和6年度は評価に使用されませんが、PHRサービスを導入する上でいかにセキュリティ対策が重要かを示しているといえます。

おわりに…

今回は、健康経営優良法人の令和6年度の申請で新設されたPHRに注目してご紹介しました。
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